『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』
大島真寿美著
浄瑠璃作者 近松半二の生涯を描く
直木賞受賞
この本の装丁が素晴らしい!
紙の本ならではの美しさ。
手にしたときから
指先から伝わる浄瑠璃の世界。
ざらざらとした表紙カバーを
めくったが最後、
ぽぉんと、
渦の中に投げ込まれます。
リビングのソファから
江戸時代道頓堀の芝居小屋連なる
わやわやとした熱気の世界へ。
半二が、正三が、お三輪が、
浄瑠璃世界を耳元で語り始める。
これほどまでに一つの世界に
生命を賭けられるものなのか!!
賭けられて産まれる永久生命が
あるものなのか!!
だから、小説は止められない。