柿八年、とは申しますが、
親指ほどの太さの幹に
青い実をつけているのは、
柿?
背丈も私の腰ほど。
甘い実になるのかな?
種から育った年数としても、
この若木は一般的に実がなると言われる八年は未だ経っていないでしょう。
「一般的に、」に続いている思いに含まれているのは、
「例外もあまた、有りますが、」という世の中の事実ではないでしょうか。
結構早く実を結んでしまう仕事の結果もあるでしょう。
ことわざ、古い観念に縛られずに
枠を突き抜ける、ワープの扉が
そこかしこに出現する時代かも。
甘い実は、案外早く
味わえるかもしれません。
じつは、「桃栗三年」には
続きがあるそうです。
江戸時代の本に、
「桃栗三年 柿八年
人の命は五十年
夢の浮世に ささので遊べ」
(『評判記・役者評判蚰蜒(げじげじ)』、1674年)
という歌が載っているらしい。
「ささので」は「酒を飲んで」の意味。
思いのほか、早く甘い実を味わい、
思いのほか、長生きして、
観念書き換えて、
たっぷり軽やかに人生を
楽しめる時代かもしれませんね。